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[健康=メタボの行き着く先](60)初めての大腸内視鏡検査、先生、そんな太いのは無理です!
前回第59回の記事で、大腸内視鏡検査の原因について、残っていた診断書から「ポリープ切除」と書きましたが、当時の記録をさらにひっくり返していると、どうやらそれは内視鏡検査の結果、ポリープを切除することにあらかじめ同意する書面でした。ご丁寧に検査後の入院手続きまでしていましたが、真実は腸の調子があまりに悪いので内視鏡検査になったというわけでした。今回はその時の詳細な記録を引用したいと思います。
◇引用ここから◇
先日、あまりにも調子が悪いので大腸カメラを入れることになりました。レントゲンかCT(コンピューター断層撮影)でどうにか逃げたかったのですが、ほかに検査のしようがないということで、やむなく……。検査予定は満員御礼で、半月待たされました。
前日から検査用に特別食のレトルトで減食→絶食です。当日は朝から経口洗腸剤という恐ろしいものを2L、2時間で飲みます。人工透析患者なのに、死ぬほど水分を取っていいというのだからうれしい気もしますが、スポーツドリンクをまずくした洗剤みたいな味です。
ぬるいと飲めないので、氷と味付け用の粉末を入れてなんとか1.5L。さすがに気持ち悪い。その間、洗腸剤がすごく威力を発揮します! マジカヨ、コレ……。便秘気味とか腸の掃除をしたい人にはお勧めです。もう何も残りません。5分に1回はトイレ、戻ったらまたトイレというすごさです。
で、昼過ぎに近くの病院へ。この時は下痢も収まっていました。そうでないと外出できません。指定された時間が午後の診察時間前だったので、静かです。これからアレをケツの穴に入れるのだ……、人生初だ……、掘られる……。そう思うと静かな病院のロビーが、何だかAF(アナルファック)専門の風俗店の待合室のような気分がしてくるから不思議です。高級店だよなぁ。
なんて思っているうちに、着替えです。熟女(というか初老)のナースさんに渡されたのは紙製のシャツとパンツ。パンツなんて、お尻の部分だけ穴が開いてるんですよ! どんなプレーだよ! いや、これ、いろいろ使えるだろ! この服で移動は無理、と思っていたのですが、そこはきちんとガウンも用意されていました。で、点滴を打ちながら順番待ち。今度はレントゲン室へ移動です。ここでやるようですね。
「先生、前立腺刺激だけは勘弁してくださいね」という冗談を考えていたのですが、いざ寝かされると、検査をやる気満々でカメラのコントローラーを操作する先生に対して、恐怖は最高潮。巻かれていた血圧計はそれを反映して180とかいってるし。
あっという間にナースさんが俺のアナル近辺にジェルを塗り、点滴のパイプから痛み止め投与! と、即座に入ってくるううう!! ぬるっ、ズブリ、ズ、ズゴ、ああっ、何か入ってくるよ、先生、痛いです!
男にとって、この異物が入ってくる感じというのは、何というか無責任かもしれませんが、恐怖です。透析で針というかチューブを刺す時、男性の技師さんがズゴーーーーっと奥まで力強く入れてくるような感じなんですよ。女性の技師さんだとそれはないんだけど。
いやしかし、ケツの穴ですよ。しかも、文字通り奥の奥まで、内蔵まで突き上げる、もとい、貫いてくる!!。ゲイだったら気持ち良いのだろうか、でも無理! シューシューと空気を出しながら腸内を進むカメラ。「おならじゃないのよ」どころじゃねえです。「構わずにしてください」と奨励される。地獄のくねくね行進が終わって一息つくと「では引きながら見ていきましょう」。
そうだ、内蔵カメラ系は引きながら見るんだ、胃カメラがそうだった。もう早く抜いて欲しい。先生はさっき「まあ、悪いような所はなさそうですね」と言ってたじゃん、いいよそれで。
モニターに映し出されるウマそうな白モツ。先週、息子が帰る日に焼き肉店で食ったものにそっくりじゃねえか。焼いたらうまそうだが、こんなもん食ってたのか、と思うと人間、怖い。時折、ぬめ光るそれに近付いては恥ずかしい所までじっくり見られちゃった。むかっ(怒り)。
まあ、結局1mmくらいのポリープのような物があったので生体検査用にサンプルを少し取っておしまい。潰瘍とか炎症があると予想していたのに、それもなし。余計に分からなくなった。過敏性大腸炎にしても反応がおかしいんだよな。
痛み止めは、カメラがすっかり入りきったころにようやく効果を発揮していました。ということで、AFはされるほうじゃなくて、やっぱする方に限るな、と思った1日でした。
◇引用ここまで◇
いかがでしょうか。当日の迫真の記録でした。この日は出血もなかったので、検査終了後、何もなかったかのように帰宅できました。胃カメラよりは、はるかにマニアックで癖になりそうな検査でした。(U)=雑誌・ウェブ編集者、50歳代後半