静岡県富士宮市の日本酒メーカー、富士錦酒造は、日本1深い駿河湾の海底と、日本1高い富士山の山頂でほぼ同じ時期に貯蔵熟成させた日本酒のセット「日本一熟成~日本一深く、日本一高く~『海と空』」=写真上中=を7月13日に発売する、と発表した。200セット限定。同じ純米酒でも貯蔵環境によって異なる味わいになることが分かる。
駿河湾では約20mの海底で2018年11月~2019年6月に水温14℃で熟成した。陸上の倉庫での貯蔵と違って常に波に揺られるため、分子レベルでアルコールが細かく分解され、柔らかい口あたりになる。富士山頂(3776m)での熟成期間は2018年9月~2019年7月。冬には氷点下30℃を下回る寒さになり、凍ったまま貯蔵されたと推測される。
駿河湾はで酒をケージに入れて潜水士らが設置・引き上げを担当=写真中。富士山では同社社員らが9月の閉山時に200本を上げ、翌7月の開山時に回収した=写真下。同県の米を使い、富士山からの伏流水と地元の酵母で仕込んだ純米酒720mL2本セットで1万800円(税込み)。同社サイトで購入できる。この酒は日本初の試みとして始まり、3年目となる。