[健康=メタボの行き着く先](54)元ヨメの言い分は果たして? 息子奪還調停の判決

いよいよ、家庭裁判所から「調停するから双方の言い分を聴くので出頭するように」と書類が郵送されてきました。当日は、自分と元ヨメの出頭する時間をずらし、極力顔を合わせないように配慮してくれます。先に調停人に話を聞かれたのは元ヨメの方でした。自分は、殺伐とした雰囲気が漂う例の待合室でしばらく待たされ、他人の遺産をめぐる悪口を聴きながら過ごしていました。身内の家族と来ている人も結構多いのです。

待っている間心配していたのは、気分がコロコロ変わる元ヨメが家庭裁判所に来たことで重大さに気づき、自分のとった態度を反省して「やはり息子は渡せない」と言い出さないか、ということでした。最初から裁判ではなく調停で臨んでいたので、裁判になると費用や時間がかかります。

実はこの調停日を前に元ヨメとは話がついていて、調停を待たずに息子は転校手続きをし、既にこちらの家に来て通学を始めていました。名字の変更がまだできなくて調停結果待ちで、ややこしいことに学校の公的書類には現在の名字で登録されていました。が、学校側に事情を話して、変更後の名字で友だちの前では呼んでほしい、名札などもそうしてほしい、などとお願いしてありました。

この転校の手続きも煩雑で、それまで通っていた学校の書類を元ヨメにもらってもらい、こちらの教育委員会に送付。通学距離から通う学校を決めるなどの手続きが必要でした。ここでも名字に関しては調停待ちであることを説明しなければなりません。まあ、面倒の一言に尽きます。

そして元ヨメの家庭は、この調停を前に完全に離婚が決定していました。元ヨメは現・旦那が購入した自宅で子供と暮らしていいけれど親権は旦那のもの、という結果に落ち着いたようです。というわけで家庭は完全崩壊しているのですが子供が2人いるので、そこに息子を取り戻して育てるとなると、現実的には難しいでしょう。

そして、自分が調停人に話をされる番が回ってきました。自分は、この連載の前回(第53回)書いたようなことに加え、もう既に息子が先方の家族の了承の元、新しい環境で暮らし始めていることを述べました。そして息子も毎日元気に登校していることも。食事もきちんと取らせている、話も聴いていることも。朝は見送っていることも。

元ヨメの家では、息子が朝最も遅く家を出て、一番早く帰って来るので、送り出す人も迎える家族もいなかったのです。それが一転、今では自分と母親(息子にとっては祖母)が2人がかりで見送っています。ここは強調しておきたいポイントです。

一通り話したところで、結論待ちです。この間も元ヨメと顔を合わせることはありません。しばらくして、裁判官の服装の女性が調停人とともに入ってきました。さすがに緊張します。そして、調停結果を述べます。

「元夫側への親権の移行を認める」というあっさりした内容でした。元ヨメの申し立ての様子を調停人に尋ねると「まあ終始、泣かれていましたけれどね」ということでした。それでも息子とは二度と暮らせないということなのでしょう。その涙は誰のための何なのか、もはや意味が分かりません。

この結果は「審判書」として書面で通知されるので、それを持って名字変更の手続きをしてくれ、とのことでした。帰りまで結局、元ヨメと顔を合わせることはありませんでした。もう二度と会うこともないでしょう。

ともあれ、法的にも息子の親権を獲得し、ある意味、予想していた通りの未来図となりました。しかし、まだ判決を得ただけで、今度は公的書類を全て自分と同じ名字に書き換えなければ意味がありません。実は、本当に大変だったのはここからでした。役所の手続きというのはなぜオンラインで済ませられないのでしょうか。

今度は息子の戸籍謄本と自分の戸籍謄本を取り寄せないといけません。実は、本籍を結婚時に購入した家の住所にしていたので、わざわざそこから取り寄せる必要がありました。今いる地元では取得できないので、郵送になります。息子の戸籍謄本は、元ヨメに委任状を郵送してもらい、自分で息子の住んでいた市の役所まで取りに出掛けました。委任状は電子メールで頼んだのですが、特に問題なく、あっさり郵送されてきました。

書類がそろったところで、今住んでいる土地の市役所に「入籍届け」を出して認められれば、晴れて公文書上も同じ名字の親子となります。元ヨメの電話から始まった大騒動でしたが、ともあれ、無事に息子を取り戻すことができました。

自分が糖尿病から人工透析が必要になった障害者で低所得者だったこともあって1人親の子育て支援があり、子供が増えた分の負担はそれほどつらくありませんでした。とはいえ、制服や体操服の買い替え、塾への通学などでやはりおカネが必要です。翌年は高校受験を控えているので、かなりの費用がかかることでしょう。

とはいえ、元ヨメに払っていた息子の養育費がなくなったわけで、その分を生活に充てることで何とかなりそうです。大騒動は終わりました。が、実は、自分自身がこの前に大騒動をやらかしていたのです。(U)=雑誌・ウェブ編集者、50歳代後半

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