[健康=メタボの行き着く先](69)実生活では問題も、脳梗塞の後遺症は終わらない

前回(68回)、退院して車を運転して帰りました、とさりげなく書いて終わりましたが、「えっ、危ないんじゃないの?」と思った人も多かったのではないでしょうか。幸いなことに愛車はSUBARUのステーションワゴン「レヴォーグ」で、安全運転支援システム「アイサイト」搭載。前の車を自動追尾してくれるので、急ブレーキを踏むことはそうそうありません。アクセルも設定速度までの範囲で自動に加速・減速してくれるのであまり踏まなくても大丈夫です。車の少ない裏道から帰宅したので、問題なく到着できました。

アクセルとブレーキの感触も実感として分かったので、普段の運転に差し支えはなさそうです。その後、高速道路で都心に出掛けることが何回もありましたが、こちらも問題はありません。アイサイトは高速でこそ威力を発揮するので、ストップ&ゴーの多い下道よりはるかに負担がかかりません。

ところが、ある日、アイドリングストップで停車中、止まっていたエンジンが急に復活する事態が頻発し始めたのです。車の故障かとディーラーに相談したところ「そういうクレームは今のところない」とのことで、システム的に問題はないようでした。何だろうなあ、と思っていたある日、停車中に右足が勝手にアクセルに乗っかっていたことに気が付きました。

若い頃マニュアル車に乗っていた癖で、アクセルに軽く足を置きっ放しにしていたのです。しかし、自動追尾機能やアイドリングストップ機能がある車では、むしろ右足はアクセル右側のフットレストに置いておいた方が楽で誤作動もありません。アイドリングストップがキャンセルされる現象は、右足をキープできず、無意識のうちにアクセルを踏んでしまうことが原因だったのです。

これにはさすがにゾッとしました。折しも、高齢者によるアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が社会問題になっていた頃です。それからは、停車中はブレーキを左足で踏み、右足はフットレスト、を心掛けるようにしています。また、運転免許の更新時に脳梗塞があったことを伝え、念のためテストを受けました。これは無事にクリアできたので、現在は問題なく車を運転しています。

実は最近、通っている人工透析クリニックでも脳梗塞などを発症する人が増えているのか、いつの間にか片足を引きずる人、つえを使う人、車椅子になった人が多くなり、自分で車を運転しないで家族に送迎してもらうようになるケースが目立っています。顔見知りでも特に話したことはありませんが、以前は普通に歩いているのを見て知っていますから、やはり透析患者はいろいろと危ないようです。

さて、では歩くのはどうなったかというと、普段ほとんど歩かず車移動が中心なので、目的地に着いて少し歩くと右足を引きずってしまうのです。何とかまともに歩こうとしても疲れてしまいます。たまにショッピングモールなどで思い切り歩くと、最初は良くても途中から足が痛くなって整骨院行きになります。右足が痛いのですが、バランスを取ろうとすると左足で踏ん張るため、両方痛くなるのです。

その後、ほぼ1日家の中にこもりきりで記事を出しまくる仕事がメーンになったので、歩く暇もほとんどなくなってしまいました。ですが、ライブに行ったときにずっと立っていることと、階段の手すりにつかまれない時が危ないので、つえを買うことにしました。

買ったのは安めの普通のと、持ち手部分が椅子にもなるつえの2本です。ライブで椅子席がない時や、歩いていてどこにも座れない場合はつえで立ち座りできます。あまり歩かないせいか、少し無理をすると血圧が急低下することもあるので、いざという時は助かります。

とはいえ、実際に立ち座りの機能を使ったことはないんですけどね。血圧が急低下すると、正直、座っているより横になった方がいいのです。透析時でも血圧が下がると、横を向いていれば真上を向いて寝て、足を上げて足に行っている血流を呼び戻します。死体を検分する時も、横に寝かせているとそちら側に死斑ができるし、上を向いて寝ていれば背中側にできますよね。よね、と言われても困ると思いますが、殺人マニアには基本です。推理小説好きでご存知の人もいるかも知れません。

そして、心配していた自宅でのパソコン仕事です。デスクトップ機でキーボードも大きめなのですが、やはり打ち損じが多くなりました、これはいまだに続いています。とはいえ、仕事はこなせているので、まだ幸せなほうかもしれません。しびれや頭痛などもありませんし、その後、1年ごとに透析クリニックで脳のスキャンをしていますが、新たな出血はありません。ただ、一度死んだ部分はまだ白いままです。

ということで、またしても早く死にたいのにどういうわけか大した後遺症もなく生き残ってしまったのでした。そんなことを書いていたら、運転免許を更新したので、診断書を出せという手紙が届きました。一度届けると追ってくるようですね。(U)=雑誌・ウェブ編集者、50歳代後半

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