- Home
- [集中連載]関係最悪の今、韓国に行ってきた, 厳選アーカイブ, 旅行・レジャー, 連載・特集記事
- [旅行=関係最悪の今、韓国に行ってきた](4)釜山から慶州に足を伸ばす
[旅行=関係最悪の今、韓国に行ってきた](4)釜山から慶州に足を伸ばす
●ガイドは日本海を独自呼称の“東海”ではなく「東の海」と表現●
関係がこれだけ悪化しても日本のテレビでは韓国の歴史ドラマを放映している。ファンが少なくない、ということか。9月15日は、釜山から世界遺産の街、慶州(キョンジュ)に足を伸ばした。釜山からはさまざまなアクセス方法があるが、寺院や古墳を効率的に回るためツアーを利用した。
釜山から75kmあまり。車は高速道路を進み、日本海に面した工業都市、蔚山(ウルサン)を通過する。40歳代とみれる女性ガイドは「韓国の東の海に沿って行きます」と説明。韓国が日本海に関し、自分たちだけの呼び方“東海“を国際社会に認めさせようとしていることには触れない。
慶州は紀元前1世紀から10世紀に新羅王朝の首都として栄えた。まず「石窟庵(ソクラム)」「仏国寺(ブルグッサ)」といったどちらも751年創建の寺院へ。一通り見学し、レストランで昼食を取った後、古墳が並ぶ古墳公園。古墳の内部が公開されている「天馬塚(チョンマチョン)」を見る。
続いて、出土品を集めた慶州国立博物館に行く。古墳からの出土品の実物などを展示していた。石窟庵、仏国寺の入口にある由来の説明看板や、天馬塚、国立博物館の出土品の説明文は、韓国語、英語、中国語とともに日本語でも書かれている。日本人客を意識していることは間違いない。
●食堂でいかつい顔つきのおじさんが「私は日本語が分かりますよ」●
夕方釜山に戻り、休憩の後、夕食。釜山駅近くのテジクッパ(豚スープご飯)の有名店「ポンジョンテジクッパ」に行ってみた。やはり人気店。店の前に入店待ちの列ができていた。名前を書く必要もなく並んでいればいいようで、10分ほどで案内された。この店ではスープと白飯が別々に出て来る。
料理が来て薬味を入れて食べ始めた頃、隣のテーブルに、40~50歳代とみられるいかつい顔つきのおじさんと、その妻らしい女性が座った。おじさんは、こちらの方をちらちらとうかがいながら、妻らしい人と小声で話している。私が日本人と分かって難癖を付けようとしているのか、と緊張する。
食べ終わって席をたった時、そのおじさんに声を掛けられた。第一声は「私は日本語が分かりますよ」だった。けんか腰ではなく、優しげな言い方だった。困ったことがあれば聞いてくれればいい、という感じ。とはいえ、既に食事を終えて店を出るところなので「あ、そうですか」とだけ答えた。
私の薬味の使い方や、スープと白飯の食べ方が、何か現地の人とは異なる方法だったのかもしれない。それを妻らしき人と話していたのか。だったらもっと早く言ってくれればいいのに、と思った。悪意が全く感じられなかっただけに、日本人に親しみを持って声を掛けてくれた、と解釈したい。(A)=フリーライター(元全国紙記者)、50代・男
◆記事最上部の写真は、古墳公園の「天馬塚」
[旅行=関係最悪の今、韓国に行ってきた]記事一覧
(1)釜山-慶州-ソウルの縦断に出発
(2)秋夕で飲食店は軒並み休業
(3)総領事館前の“慰安婦像”
(4)釜山から慶州に足を伸ばす★表示中★
(5)釜山駅からKTXでソウル駅へ
(6)KTXでソウル駅到着、明洞に
(7)ソウルでも不快なことはなし
(8)まとめ、秋夕に注意/観光客は歓迎