[旅行=関係最悪の今、韓国に行ってきた](1)釜山-慶州-ソウルの縦断に出発

●本当の状況を自分の目で確かめたい●

日本と韓国との関係が過去最悪といわれる中、9月13~16日に韓国に行ってきた。知り合いたちは「危ないからやめた方がいい」「なぜ今なのか」「くれぐれも気を付けて」などと忠告してくれたが、本当はどんな状況なのか、自らの目で確かめてみようと考えた。

新聞やテレビは韓国について、敵意をむき出しにした大統領の発言や、その支持者らによる過激なプラカードを掲げた組織的なデモといった反日行動を次々に報道する。しかし、同国の世論調査では政権の支持率は過去最低を更新し、不支持率は50%を超えている。

韓国ウオッチャーの第一人者で、産経新聞の黒田勝弘・ソウル特派員は著書「韓国 反日感情の正体」(2013年)で同国人について「昼は反日、夜は親日」と分析した。実際に現地を訪ねて雰囲気を肌で感じ、日本人である私への韓国人たちの対応を知りたいと思った。

韓国にはこれまで、ソウルに6回、釜山に1回の滞在経験がある。直近では半年前の3月にソウル、2018年7月に釜山に行っている。今回は、まず釜山に入り、古都・慶州を訪ね、いったん釜山に戻って高速鉄道「KTX」でソウルに向かう韓国縦断のスケジュールを立てた。

●機内はガラガラ、緊張感の中で釜山到着●

成田空港9月13日10時50分発の日本航空(JAL)957便釜山・金海(キメ)空港行きの機内はすいていた。両国関係の影響か、後部座席から前方を見ると席は3分の1程度しか埋まっていない。この時期、韓国は旧暦8月15日前後の秋夕(チュソク)休み(日本の盆休みにあたる)期間だが。

金海空港には定刻の午後1時5分より早い同0時45分ごろ着いた。入国審査もすいていて、審査官に何か言われることもなく、パスポートに入国スタンプが押された。3月にソウル・金浦(キムポ)空港で入国した際はスタンプはなく滞在可能期限を記した紙を渡されただけだった。

間もなく釜山・金海空港、左上は釜山港

金海空港から釜山の中心部へは、空港ビルを出て約3分歩いた場所にある高架鉄道、釜山-金海軽電鉄の空港駅で電車に乗り、途中駅で地下鉄に乗り換える方法が便利。運賃支払い用に空港内のセブンイレブンで現地電子マネーにチャージしたが、若い男性店員は普通に対応した。

●電子マネーのチャージも両替も問題なし●

釜山には1年2ヵ月前に来たばかりで勝手が分かっているとはいえ、緊張感が漂う。日本人は両替してもらえなかったり、電子マネーにチャージしてくれなかったりといった嫌がらせの可能性もある、と思っていた。しかし、両替も空港内の銀行でごく普通のレートでできた。

軽電鉄で空港駅から3駅の沙上(ササン)で地下鉄2号線に乗り換え、釜山最大の繁華街、西面(ソミョン)に行き、そこで地下鉄1号線に乗り換えて予約したホテルがある釜山駅に向かった。この日は秋夕当日の休日ということから、普段混んでいる地下鉄も比較的すいていた。

釜山-金海軽電鉄の空港駅ホーム

宿泊先は「東横インホテル釜山駅1」。KTX釜山駅から徒歩1分のビジネスホテル。日本のホテルということで選んだ。前回の釜山で西面の東横インに宿泊し、感じが良かったのと、KTXに乗ることを考えて、ここにした。こういう時期だからこそ、日本ブランドは安心できる。(A)=フリーライター(元全国紙記者)、50代・男

◆記事最上部の写真は、釜山最大の繁華街・西面

[旅行=関係最悪の今、韓国に行ってきた]記事一覧

(1)釜山-慶州-ソウルの縦断に出発★表示中★
(2)秋夕で飲食店は軒並み休業
(3)総領事館前の“慰安婦像”
(4)釜山から慶州に足を伸ばす
(5)釜山駅からKTXでソウル駅へ
(6)KTXでソウル駅到着、明洞に
(7)ソウルでも不快なことはなし
(8)まとめ、秋夕に注意/観光客は歓迎

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