[旅行=関係最悪の今、韓国に行ってきた](6)KTXでソウル駅到着、明洞に

●明洞で目立つ日本人女性観光客、商店主はヒマと嘆くものの●

3月以来半年ぶりのソウル。3月には反日感情は特に感じられなかったが、その後両国の関係はさらに悪化している。ソウルは首都だけに、日本に近い釜山とは異なり、政治の思惑が庶民感情にも影響しているのではないか、と不安を持ちながら、KTXのソウル駅に直結する地下鉄ソウル駅に向かった。

地下鉄のホームに出て驚いた。大きなスーツケースを持った日本人観光客(ほとんど女性)がいたる所にいて電車を待っている。ソウル近郊の仁川(インチョン)空港からソウル駅までは空港鉄道があり、それでやってきたのだろう。日本語が飛び交っている。日本人観光客は減っていないのではないか。

ソウル駅から地下鉄に乗り、ソウル最大の繁華街、明洞(ミョンドン)で降りる。日本人観光客に人気が高いエリア。日本統治時代には明治町と呼ばれ、日本人居住区・商業の中心地として発展した。ソウルに来ると必ず立ち寄る眼鏡店「ワールドメガネ」に行く。日本語が堪能な主人が経営している。

ここではこれまでに何度もメガネを作った。店のパソコンには私のカルテも保存されている。主人に「最近はどう?」と聞いてみると「全然ダメ、日本人が少ない、ヒマ」と嘆く。日本人を主な客にしているだけに、両国関係の悪化で観光客が減って売り上げが減少し、困っている、ということだった。

メガネを注文し、30分で完成するというので荷物を置かせてもらって明洞の散策に出掛ける。やはり日本人の女性観光客が目に付く。化粧品店の呼び込みの女性も日本語で声を掛けている。日本人観光客は本当に減ったのか。観光客の彼女たちは両国の関係とは関係なく、屈託なく街をかっ歩していた。

「日本人が少なくヒマ」と嘆く明洞の眼鏡店

●東大門地区にも日本人観光客、商業ビルで日本語のアナウンス●

ソウルではいつも東大門(トンデムン)エリアの「乙支路(ウルチロ)コープレジデンス東大門」に宿泊する。今回もそうした。キッチンや食器を完備するウイークリーマンション型なのが気に入っているが、何といってもロケーションに優れる。東大門地区の繁華街や地下鉄駅に近く、空港行きのバス停が目の前にある。

このエリアは夜中までショッピングが楽しめる。日本の大都市で夜中も店が開いている街には、やや不健全な臭いが漂う。しかし東大門地区は一般的なファッションビルや商業施設が深夜まで普通に営業している。日本人観光客は明洞に泊まることが多いが、私は夜の時間を無駄なく使えるため、東大門地区に泊まる。

宿泊先で休憩した後、ソウルに来た時に行かないことはない大衆食堂「ユジョン食堂」で夕食。東大門エリアの店らしく24時間営業で利便性が高い。ここにも2人の日本人の女性観光客がいた。その後ショッピングビルをのぞくと、日本のデパートのように、エスカレーターに乗る際の注意を日本語で流していた。(A)=フリーライター(元全国紙記者)、50代・男

東大門エリアの夕暮れ、街はこれからさらに活気付く

◆記事最上部の写真は、明洞のランドマーク「ロッテ百貨店本店」

[旅行=関係最悪の今、韓国に行ってきた]記事一覧

(1)釜山-慶州-ソウルの縦断に出発
(2)秋夕で飲食店は軒並み休業
(3)総領事館前の“慰安婦像”
(4)釜山から慶州に足を伸ばす
(5)釜山駅からKTXでソウル駅へ
(6)KTXでソウル駅到着、明洞に★表示中★
(7)ソウルでも不快なことはなし
(8)まとめ、秋夕に注意/観光客は歓迎

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