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- [健康=メタボの行き着く先](6)医者との相性で不良患者と化した自分
大学病院の担当医は、いつも「面倒くさー」という態度で、診察時間も2時間待って5分程度。患者の数が多いので、そうならざるを得ないのですが、インフォームドコンセントはおざなりでした。診察は血圧を図り、ときどき必要に応じてエコーや心電図、レントゲンをこなして薬を処方する、という内容です。
この大学病院には確か、2年ほど通ったと思います。その間、ドクターとの相性も悪かったし、特にこれという症状もなかったので「ケッ」という態度で酒もたばこもやめずに不摂生を続けていました。具体的な症状がないのですから、元来あまのじゃくな性格の自分はそれでいいや、とお気楽なものでした。
大好きな肉(揚げ物)中心、仕事の都合で夕食が食べられず、やむなく夜中に唯一開いている焼肉店で夫婦そろってビールと肉をたらふく食う生活も続いていました。
ちなみに塩分も、普通の生活をしていて取り過ぎになることが、現在の食事ではありがちです。塩分もまた心臓と血管をいじめ抜き、ついでに口の乾きをもたらします。これは血液中の塩分を薄めることを体が要求しているからです。
なので、塩にもできるだけ気を付けることをお勧めします。
さて、大学病院で毎回言われる脂肪肝に関して、「悪化するとどうなるんですか?」と尋ねると「肝硬変や肝炎になります」と言われましたが、それって具体的にどうなるのかさっぱり分かりません。もちろん、調べればいいのでしょうが、特に切羽詰まっていなかったので、それすらしませんでした。インターネットは今ほどどこでも安く使えるものではありませんでしたし、面倒だったのです。
そんな訳で血圧がなかなか下がらず、薬は試行錯誤しました。一度、劇的に血圧が下がった薬があったのですが、下がり過ぎてまともに起きていられなくなる始末。高血圧が過ぎると、数値だけに気を取られてはいけないのです。血圧が高い状態に身体が慣れ、通常の数値に下がると、下がり過ぎになってしまうのでした。
結果的にその後、腎臓に致命的なダメージを受けた訳ですが、後から言えるのは「とりあえず、自分の身体が陥る可能性のある症例については調べて知っておいた方がいい」ということです。特に合併症の多いメタボリック症候群では、臓器だけでなく血管の劣化が及ぼす症例について知っておくとよいでしょう。できれば具体的に、劣化するとどういう症状になるのか、まで知っておけば恐怖が不摂生を抑える効果も考えられます。
自分が何故、それをできなかったかって? なかなかできないのが、メタボの怖いところなんです。そして、グレーゾーンだった糖尿病がいよいよ表に出るほどの悪化を招きました。詳細は次回! (U)=雑誌・ウェブ編集者、50歳代後半
※本文と写真は関係ありません
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