[健康=メタボの行き着く先](11)教育入院の1日

教育入院も、3日目を過ぎると慣れてきて、同時に退屈さが身にしみてきます。

毎食前の血糖値の自己検査は、入院当初はそれなりに高い数値だったのですが、食事の量を制限されているので、3日もすれば落ち着いてきます。それでも、通常値より高いのですが、300~500という値は出なくなってきました。夜中にこっそりクッキーを食べていても、です。

教育入院の朝は8時の朝食に始まります。味気ないことこのうえないのですが、入院中の楽しみといえばこれしかありません。

そのあとは先生の回診が午前中にあり、検査がなければ自由時間です。自分の場合は、朝のコーヒーとタバコを楽しむために散歩へ出ていました。向かうのは病院の裏手にある団地の小さな売店です。

ベンチに座って飲む缶コーヒー(微糖)とタバコはとてもうまかった。なにせ入院中なので仕事にせかされることもなく、自由人の気分が味わえます。ここで時々、菓子パンを買って食ったこともあるのですが、昼の血糖値が高めに出てしまい、「あ、コ、コーヒー飲んだせいすかねえ(笑)」と笑ってごまかしました。

昼食は朝よりも少しボリュームが出ますが、米の量も少なめで物足りません。基本的に煮物が多かった記憶があります。

午後は、昼食後に眠くなり、昼寝を満喫します。眠れないときは、本気の散歩に出ます。

クリニックの周辺は遊歩道などが多く、散歩に最適なのです。暇にまかせて、途中でベンチに座って一服しまくりながら1時間半ほど歩き回ります。

当然、散歩のあとは腹が減るのですが、そこは我慢しました。

そして午後6時に夕食です。夕食は魚の煮付けや、肉が少なめの生姜焼きなど、それなりに食いではあるのですが、やはり足りません。しかも、致命的にマズイ。

今まで夕食は午後8時ごろにとり、夜中にドカ食いしていた自分ですから、足りるわけがないのです。

しかも夕食後は消灯まですることがありません。テレビを見ているしかないのですが、ここでも外に出かけて一服し、切れていればビスケットを購入していました。一応ミネラルウォーターやお茶も一緒に買って袋に入れて持ち帰りますが、2階にナースルームもない小さなクリニックだったので問題なく持ち込めました。

そして、消灯。一応テレビは見ていてもいいのですが、腹が減ってきます。ここでクッキーの登場です。半パックをたいらげて、物足りないものの、空腹で死にそうな状態を回避します。

これで安心して眠れると思ったら大間違いです。8人部屋は老人だらけ。いびきもひどいし、たんが詰まっている患者はときおり巡回の看護師さんが吸引措置を使います。トイレに行けない患者さんがブリブリはじめて、室内に便の臭いが立ち込めたりと、落ち着きません。

それでも、いつの間にか眠りに落ちて、空腹の朝を迎えるのでした。(U)=雑誌・ウェブ編集者、50歳代後半

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