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[健康=メタボの行き着く先](21)糖尿病と嫌悪感からとうとうEDに
糖尿病から眼底出血を起こし、白内障となった自分は外食もやむなく控えめにすることにしました。眼底出血は過食によって急激な血糖値・血圧上昇が原因でもあったからです。目を開けたままの手術なんて、眼圧検査でも目をつぶってしまう自分に耐えられそうにありません。ここはグッと我慢です。
そうするうち、会社勤めで自分が家に不在の時間が増えたことで精神の不安定さが爆発した妻は、精神状態がますます悪化していきます。
会社は当初の構想と違う方向へ転がり、投資家や我欲の強い雇われ社長のおかげでひどい状況になってきたので、家庭のことを理由に辞めることにしました。社長はその後、会社資産の私的流用がバレて追放されましたが、その会社はあれから17年以上たった今でもあります。
●「ED治療」のチラシを持ってくる妻●
さて、こうして自分は再び家の中で仕事をすることになったわけですが、そんなある日、妻が「ED(勃起不全)治療」と書かれたチラシを持ってきました。「糖尿だからED気味なんでしょう? 真剣に治してきたら?」と言うのです。
この頃、夫婦の関係はかなり冷えていて、完全にセックスレス状態でした。そもそも寝る時間も違うし、子供が間に寝ているし、妻は睡眠薬で寝静まっています。
このチラシ以前にも「だったら子供が保育園にいる間、昼間でもいいじゃない」と抗議されたことがありますが、朝は急いで朝食を作り、2人を叩き起こして子供を保育園に送り出し、そこから仕事なわけで、そんな気分ではありません。書斎にこもりきりです。
そもそも、これ以上ないほど何百回と罵倒してきた相手(妻)を抱こうなどという気持ちは1mmもありません。、これまでも「お前がいちいち俺の家族まで含めて丸ごと存在を否定したんだから、どこをどうすれば、その相手に好意を持てるというんだ」と言い返していました。
妻は人を罵倒する時「取り返しのつかないことをした」が口癖でしたが、「それはお前にそっくりそのまま返すわ。お前がいま言って相手を傷付けてることがもう取り返しがついてないんだよ」と返していました。実際、そういう心情だったからです。
●“中折れ”で男としてかなりのショック●
それでも産後、何回か仕方なく求めてみたこともありますが、そんな心情ですからたちも悪いわけで、昔の彼女(好きなままフラレたので思い出として有効)を思い浮かべたりしてみましたが、途中でダメになるいわゆる“中折れ”に終わり、手でフィニッシュになるだけでした。
実際、糖尿病が悪化するにつれて、あまり朝立ちはしなくなっていました。加齢による影響もあるでしょうが、朝立ちの理由は夜のうちに溜まる小便でもあるので、頻尿のはずの自分としては不思議でした。
実は、糖尿病は悪化していく途中で末梢(ましょう)血管や、末梢神経をもボロボロにしていきます。手足の先の感覚が鈍くなったり、男性自身が身体の途中にありますが、突き出しているので、末端です。中は海綿状態で、毛細血管が入り組んでいます。膨張するには毛細血管が健康でなければなりません。
後に性風俗店に行って試したこともあるのですが、やはり中折れになってしまいました。もともと初めての相手とは緊張してうまくいかないことが多いのですが、とはいえ、朝立ちもなくなってたので、男としてはかなりのショックでした。
自分は結局、チラシがいかがわしかったのでED治療には行かなかったのですが、今になると行ってもよかったのかなあ、とも思います。
そうは言っても、糖尿病でEDの場合は、できるだけ専門医に相談して、安心できるドクターを紹介してもらったほうがいいでしょう。紹介状を書いてもらえば、細かいことを申告しなくても分かってもらえるので、お勧めします。(U)=雑誌・ウェブ編集者、50歳代後半
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