[健康=メタボの行き着く先](16)小便をためてどうすんの!?

糖尿病絡みの入院時は、小便に行くたび、それを紙コップやでかいボトルにしてためておかなければいけません。実はこのあとも何回か入院するのですが、これは病院が変わってもやらされ、何のためなのか謎で仕方ありませんでした。

小さい病院では紙コップ(たまに入りきれない場合もあります)にして、トイレにある兼用の窓を開けて提出します。大きい病院だと名前の書いてあるボトルが用意され、それに直接入れていました。

前にも書きましたが、糖尿病になるととにかく喉が乾いて水分を取りまくり、余分な糖を頻尿で排出しようと身体が頑張ります。なので、計測してみると1日に2Lを超える小便をしていました。

一体、何のために小便をためていたのかというと、腎臓の働きを見ていたのです。腎臓は血液をろ過して不要な老廃物などを小便として排出する働きを負っています。ほかにも働きはありますが。

糖尿病では膵臓(すいぞう)がダメになるのに、なぜ腎臓が関係してくるのか疑問を持つ人も多いでしょう。全く無関係の臓器に思えるからです。しかし、糖尿病は粘度が高いべたべたの血液が全身を駆け巡るせいで、まず血管全体を痛めます。血管が詰まったりして、最悪、末端を中心に壊疽(えそ)を起こすこともあります。

この血液は臓器にもダメージも与えます。まず、血管のポンプである心臓。詰まった部位があれば、そのぶん、馬力を上げて血液を押し出しますので負荷がかかります。

そして、腎臓はそのドロドロの血液をこすという役割を果たしきれなくなります。そうなると尿の出が悪くなってくるわけですが、糖尿病患者の場合は慢性腎不全に向かって腎臓を毎日痛めつけていることになります。不思議なことに、慢性腎不全では腎機能の低下に従って、尿量が増える傾向があります。

これと併せて血液検査をしたり、むくみなどの身体状況を見ることで、医師には患者の腎機能低下を判断することができるというわけです。

インスリン注射取得の教育入院では、あまり腎臓のことに触れられないまま退院しました。退院して家に戻ると、今度は差別が待っていました。(U)=雑誌・ウェブ編集者、50歳代後半

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